慢性的にコッてしまった筋肉は、
単に筋肉が硬くなるだけではありません。
長い時間力が入り続け、血管が圧迫されて栄養が送られなくなった筋肉は、
ピンポイントに、まるで火傷の跡や傷痕のように、硬い線維化組織になってしまい、
元に戻りづらくなってしまうのです。
そして、この部分は施術である程度柔らかくなったり、小さくなったりしても、
再び同じような刺激(長時間の収縮など)が加わると、
他の組織よりも、元のコリに戻りやすい性質を持ちます。
これはトリガーポイントと呼ばれています。
たとえば、腕を回すと、肩甲骨の部分が、
ゴリゴリ、ポキポキと音が出る方、いらっしゃると思います。
首を回した時に音が出る方もいらっしゃるでしょう。
昔はこんなことはなかったのに・・・と、たいていの方はおっしゃいます。
これは、トリガーポイントが出来てしまっている部分が、
動かす時に邪魔になったり引っかかしまっているのです。
トリガーポイントは、筋肉や靭帯を痛めた部分にも発生します。
たとえば、肉離れ、ぎっくり腰など・・・、
一度ぎっくり腰をすると、クセになるというのは、
ぎっくり腰をして、ちゃんと治さずにほおっておいたために、
トリガーポイントが発生してしまった状態なのです。
慢性的なコリは、筋肉が硬くなり、血流が悪くなるだけでなく、
トリガーポイントという特別に硬くなった部分が無数に発生したため、
より治りにくく、再びコリやすくなってしまうのです。